年下君の甘い誘惑
手意外と大きいんだなぁ
龍とはやっぱり違う
「ねぇ坂石雅人。」
「なんですか?」
坂石雅人はあたしの顔を見ないまま、返事をする
「手離していいよ。別に逃げないし。」
さっきは混乱してて自分から握ったものの、冷静に考えれば手を繋ぐのは、さすがに龍に悪い
だけど、坂石雅人は黙ったままで返事すらしない
………………もしかして話聞いてない?
「坂石雅人、話聞いてるの?」
あたしの問いかけに、ニヤリと笑う
……………え?なに?
「じゃ雅人って呼んでくださいよ。そしたら手離しますから。」
…………なにこいつ
別に名前くらい………
と思ったけど、ずっと坂石雅人と呼んでいたから今更呼びづらい
あたしが黙ってる様子を見て、更にニヤニヤし始めた
「あれ?未来先輩、照れてるんですか?それとも俺と手をつないでいたいとか?」
「なっ…//違う!」
あたしが否定をすると、坂石雅人は馬鹿にしてるような口調で言ってきた
「じゃ、名前呼んでみてくださいよ?」
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