年下君の甘い誘惑






しばらく歩いたところで、坂石雅人が立ち止まる




「なに?どしたの?」



「いや、あれ。」




坂石雅人の視線の先には、最近に建ったばかりのショッピングモールがあった。




「あそこが、どうしたの?」



「行ってみたいなぁと思って。」




………ショッピングモールに行きたがる男子って珍しいな
まぁ洋服とか買うのか




「行けば?」



「今度、行きましょうよ。」





…………………はい?
あたしと坂石雅人がショッピングモールに?





「いやいやいやいや、それってデートじゃん。」




「そうですよ?」





……………"そうですよ?"って
デートの意味分かってんのかな





「いや、だから。あたし彼氏……。」



「いいんですかねぇ。」




あたしが言いかけたとこで、坂石雅人が話を遮られる



「俺、口軽いから今まであったこと彼氏に言っちゃうかもなぁ。キスしたとかキスマークつけたとか…彼氏が聞いたらどう思いますかね?」




坂石雅人は不適な笑みを浮かべてる




……………坂石雅人、鬼だ






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