年下君の甘い誘惑





「俺、決めたんです。今日デート終わったら、未来先輩に関わるのやめようかなぁって。」





……………関わるのをやめる?




「な…んで?」




あたしは考えるよりも先に、口が動いてしまった





「迷惑なの分かってたし、しつこいのも嫌われるし。だからきっぱり諦めようと思ったんです。」





―――――――――ズキン





「そっか。」




何を傷ついてるんだろう
あたしが傷つく必要なんてないじゃん




むしろ坂石雅人から解放されるんだから喜ぶべきじゃない?




なのに





「ってことで、思い出作りです。そんなことより、未来先輩どこのお店から見たいですか?」





坂石雅人があたしを諦めることにたいして寂しいと思ってしまってるのは何故?






「…………未来先輩?」





「坂石雅人の馬鹿。」






だけど、このモヤモヤした気持ちは口に出しちゃいけないって分かってる






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