年下君の甘い誘惑

「お待たせ！これからどこ行く？」




あたしが笑顔で坂石雅人に話しかけると、坂石雅人は照れたように顔を手で隠す





…………………え？なに？





「珍しいですね。未来先輩が俺に笑顔を見せるなんて。」




ああ、そういうことか
普段はムカついてばっかりだからな




…………てゆうか




「ごめん。そんな嫌になるほど、笑顔キモかった？！」




普通に心配になったあたしは、坂石雅人に謝る





「はい、キモいです。」




坂石雅人はあたしの顔を見て、キッパリと言った




…………………そうだったんだ
自分の笑顔なんか見たことなかったから




「なんて、嘘です。けど、他のやつには笑顔はあんまり見せないでください。」




……………え？





「…………なんで？」



「そんな顔見せられたら、みんな未来先輩のこと好きになるんで。」





―――――――――ｷｭﾝ





龍はこおゆうこと言わないからな
慣れてないせいか、ドキドキが止まんない




「あんたって、本当に女慣れしてるよね。」



「え？そうですか？好きなのは未来先輩だけですよ？」




ほら、また




あんたは知らないだろうけど、坂石雅人が思ってる以上にあんたの言葉にドキドキしてんだからね？




「ばか。」




あたしはそれだけ言って、坂石雅人を置いて歩き始める





.