年下君の甘い誘惑
誘惑*2
ただの後輩
"迷惑じゃないよ。だから関わらないなんて言わないで"
"…………迷惑だったら、ここにいない"
なんであたし、あんなこと言っちゃったんだろう
考えれば考えるほど、自分でも分かんない
ただ分かるのは、坂石雅人の辛そうな顔を見たくなくて、あたしから離れてほしくなかった
……って、これじゃまるで
あたし坂石雅人のこと………
「みーらーい。」
名前を呼ばれてハッとする
「な、なに?」
振り向くと、そこには不機嫌そうな龍が、ベッドに横になっていた
…………ん?怒ってる?
「え…と、怒ってる?」
あたしが恐る恐る聞いてみると、龍はあたしを睨みつける
「"怒ってる?"じゃねぇよ。せっかくの記念日なのに、なんで上の空なの?さっきから俺の話も聞いてないし。」
………上の空?
あたし龍の話聞いてなかった?
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