年下君の甘い誘惑





「ごめん。考え事してて。」



「考え事?なんかあったの?」




坂石雅人のこと考えてたなんて絶対に言えない




「え、いや、たいしたことないから大丈夫だよ。」




………てゆうか、記念日に他の男のこと考えるなんて最悪だよね




チラッと龍を見ると、やっぱり不機嫌な様子




「龍、ごめんね?まだ怒ってる?」



「怒ってない。」




怒ってないとは言ってるけど声のトーンは低いし、あたしと目を合わせようとしない



なにが"怒ってない"よ。絶対怒ってるじゃん




「ごめんって。許して?」




あたしの言葉に、龍はしばらく考えた後にニヤつき始める




…………………え、なに?




「許してやるから、未来からキスして。」




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