狐に嫁入り!?
ウタクの表情は相変わらず冷めた表情で何もわからない。
「ふん……人間界の20日後か……」
その冷めた表情のまま呟くと何かを考えるように視線を泳がせる。
考え込まれると……余計不安になる。
「間に合うかな?」
「間に合わんな」
「え……えぇ!?」
急いできたのに!?
やっぱり人間界みたいに書面を提出したら結婚成立!とはいかないってこと!?
私が驚いて口を開いているとウタクが試すように笑みを浮かべた。
「けど間に合う方法が一つある」
「な、何!?」
「そこの木に背を当てて立て」
ウタクが一本の木を指差した。