狐に嫁入り!?


制服じゃなくてもいいのに、なんとなく気持ちを引き締めるために制服を着た。


最後の日くらい豪勢な朝食にしようと思ったけど、

高級な食材が貧乏な家にあるはずもなくて、結局たまごかけご飯のみという貧相なものになった。


「……あやかしの世界でも卵ってあるのかなぁ……」


今食べているお米も存在してるのかな。

そもそもちゃんとしたご飯が食べられるのかな。


「……で、でも!ウタクは結構グルメな感じだったし!大丈夫……だよね?」


自分で自分を励まそうとしたけど無理があったみたい。


私は暗い気分になりながらも、自分がいない間に腐らすと大変なことになると思い、残さず全部食べた。
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