狐に嫁入り!?


ウタクについて門をくぐり、集落へ足を踏み入れた。


立ち並んだ家には庭があったり、花が飾ってあったり。

人々の笑い声が聞こえてきたり、活気を感じる。


「あれ……予想外」

「なんだ?もっと貧乏な生活でも想像してたか」

「え……っと、まぁ……」


失礼だと思いながら昔話のような集落の様子から勝手に、皆苦しい生活を強いられてるなんて想像していた。


「代々俺の家系が仕切ってるところだぞ。貧乏な暮らしなんてさせるか」


私は「すみません」という気持ちを込めて、肩をすぼめながら小さく頷いた。


でも意外というか、なんというか。


今この集落仕切ってるのって神様であるウタクだから、

もっと人々苦しめて自分だけ裕福な暮らしをしてるのかと思っちゃった。


ちゃんと皆のこと考えながら統制してるんだ。
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