狐に嫁入り!?


私のウタクを見る目、少し変わったかも。

そんなことを思いながら歩いていると、ウタクが奥へと足を進める度にあたりがざわついてきた。


「……ウタク、なんかバタバタし始めてない?人間が来たから?」


身を縮めながらウタクを窺う。

神様であるウタクといるから大丈夫だと思ってたけど……やっぱり人間って受け入れられない?


「ふん、恐いなら俺の腕でも掴むか?」

「そっちの方がもっと恐い」


ウタクが見下ろして意地悪な笑みを浮かべる。

何か言われる!?される!?

身構えてみたけど、


「ウタク様!」


ウタクを止める声に私も構えた腕と心を解いた。
< 126 / 515 >

この作品をシェア

pagetop