狐に嫁入り!?
私のウタクを見る目、少し変わったかも。
そんなことを思いながら歩いていると、ウタクが奥へと足を進める度にあたりがざわついてきた。
「……ウタク、なんかバタバタし始めてない?人間が来たから?」
身を縮めながらウタクを窺う。
神様であるウタクといるから大丈夫だと思ってたけど……やっぱり人間って受け入れられない?
「ふん、恐いなら俺の腕でも掴むか?」
「そっちの方がもっと恐い」
ウタクが見下ろして意地悪な笑みを浮かべる。
何か言われる!?される!?
身構えてみたけど、
「ウタク様!」
ウタクを止める声に私も構えた腕と心を解いた。