狐に嫁入り!?
ウタクも尻目で私の顔を見てくる。
「答えによっては仕置きが待ってると思えよ?」
そ、それってウタクを選べってことじゃない!
やっぱり愛情じゃなくて恐怖だし!
ウタクのところへ嫁ぐのは怖いけど、ナライのこともまだよくわかんないし……。
願いさえ叶えてくれれば……あ、でも今は……。
「どっちでもいいから、あったかいご飯食べさせてくれるところに嫁ぎたい!」
掃除してる時からずっとお腹空いてたんだもん。
私の言葉を聞いてナライが一歩前へ出る。
「それなら俺が……」
手を伸ばされた。
けど、その手は私の手を握ることはなかった。