狐に嫁入り!?
思わず口からご飯を出してしまいそうになり、上を向いてハフハフと、冷たい空気を吸いこんでなんとかこらえた。
「ウ……ウタク!」
ご飯を飲みこんでから睨みつけると、ウタクはキョトンと青い目を丸くした。
「熱い飯が食いたいと言っただろう?」
「違う!あったかいのって言ったの!」
「それは悪かったな。じゃぁこの吸い物でも飲むといい」
「ありがと……ってこれも熱いじゃない!」
「あぁ、そうだな……」
ウタクはスッと瞳を細めて、頬まで緩めて……私をいじめたことが楽しかったのか、クスクスと笑いだした。
「やっぱり面白いな、実雨は」
「っ……!」
お、面白いって……やっぱりって……!
バカにされてるのはわかってるんだけど……
……その笑顔はズルイ!