狐に嫁入り!?
「実雨のことは放っておけと言っただろう」
「申し訳ございません」
「鍵を」
「かしこまりました」
二人の会話が淡々と進んでいく。
鍵って何?
「ねぇ、ウタク!私起きて……っ!」
襖を自ら開けようと、引き手に指を掛けた時……
バチッ!!
電流が走ったかのように痺れが襲った。
「な……何これ……!?」
もう一度、確かめるようにソロリと手を伸ばす。
「痛っ……!!」
やっぱり電流が走ったかのような痛みがくる。
……まさかウタク、何か術でもかけたの?