狐に嫁入り!?
「破ッ!」
皐月さんが念の籠った声を上げると、襖がスッと開かれた。
「……実雨様」
「皐月さん!ウタクが!!」
皐月さんはウタクの術を解除できたのだ。
私の顔を見た皐月さんは、何か納得がいったように目の色を変えた。
「やはり貴方は……」
「私がどうしたっていうんですか!それより早くウタクを!」
「いえ……私は貴方を人間界へ送り出します」
「……は!?」
何を言ってるの!?
こんな非常事態の時に!!