狐に嫁入り!?
「な、何よ……!」
威嚇するようにウタクを睨みつけるが、何が起こるのかという恐怖と、
願いを叶えてもらえないのかという不安で、足は微かに震えている。
「睨みつけた目が潤んでいるぞ。泣かせてやりたいな」
「え……?」
「泣かせてひざまつかせて、見下ろして足にすがりつかせて……」
「……ぜ、絶対ヤだ!」
ウタクって、変態の神様なんじゃないの!?
「私、ウタクに頼らなくてもいい方法考えるから!」
私は素早くウタクから離れると、逃げるように神社を後にした。