狐に嫁入り!?


『狐の神様に会ったと、本当のことを言えばいいだろ?』


……え?

ウタクの声!?


ここは教室。

そんなはずはない……!


私は辺りを見渡したが、やはりウタクの姿はない。


そうだよね。

ウタクがいたら大騒ぎになってるだろうし。


「実雨?どうしたの?」


挙動不審な行動をとる私に、友達が眉を寄せて聞いてきた。


「ううん!なんでもないよ。私もご飯食べよっと」


私が何事もないかのように友達の輪にまざり、

持ってきていたお弁当を広げた時……



『質素な弁当だな』



……やっぱり聞こえる、ウタクの声!
< 37 / 515 >

この作品をシェア

pagetop