狐に嫁入り!?


叫んでスッキリ。



……じゃなかった。



「……実雨?」

「あ……えっと……」


突然私が「うるさい」と叫んだものだから一緒にいた友達は唖然としている。

クラスメイトも時間が止まったかのように微動だにしない。


……独り言にしたら変だし……これはまずい。


「あ、あの!ハ、ハエがいたの!お弁当の周りビュンビュン飛んでて!」

「えー?ハエなんていた?」

「超高速だったから普通の人には見えなかったと思う!」

「何それー。じゃぁ実雨って超人!?」


そんな会話で一先ずみんなの顔には表情が戻り、

教室にも賑わいが戻ったので、私はホッと胸を撫で下ろした。
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