狐に嫁入り!?
「え!?ウタ……ク?髪が……尻尾も!」
銀色の腰を越えるほどの長さがあったウタクの髪が、
白に七色の光がかった色となり、長さも顎を越えたくらいまで短くなっていた。
耳も同じ、白地の狐の耳をしていて、尻尾は四尾。
ウタクは天狐と言った。
私と婚姻の儀を結んだことで、銀狐から進化したんだ。
「こんな粗悪な攻撃、仕掛けられるとは随分と舐められたものだ」
格子から出て復活したウタクは、無駄のない動作で手を上げて、刀で割くように振り下ろした。
大神様の放った黒い布が粉々になって舞い散る。
「すごい……ウタク!」
ウタクの変わった姿も、強さも、全てに驚いて見上げていると、私の肩にサラリと金色の毛がかかった。
「……ん?」
誰の毛?