狐に嫁入り!?
身の安全は確保できても、ウタクが心配で落ち着かない。
大神様は次々に攻撃を繰り出して、建物が傷つくことをも気にせずウタクへ放つ。
「くっそ!大神様の力が強すぎて遮蔽膜もいつまで持つかわかんねぇな……」
今の遮蔽膜はナライと皐月さん、二人の力を合わせて作っている。
それでも少しずつ、亀裂が入ってビリビリと振動して……。
「あ……また!」
「実雨ちゃん?」
ビリビリと遮蔽膜が振動する音と共に……また人の声が聞こえる。
ウタク達の攻撃の音がうるさくて聞こえづらいけど、
金狐になったおかげで身体能力でもアップしたのかわずかに耳へ届く。
「ねぇ、ナライ。人の声が聞こえない?」
「人の声……?」
ナライもそっと耳を澄ました。