狐に嫁入り!?


ウタクがじっと私を見つめるから……目が逸らせなくなる。



「その馬鹿なところが愛おしい」


「……っ!」


「馬鹿な奴ほど可愛いと前にも言っただろう」



星空の下、言われた言葉。

でもあの時はいつも通り冗談を言われてるんだと思ってた。



「人のことを心配して、人の幸せを願って……そんな馬鹿はお前だけだった。

その馬鹿を俺が幸せにしてやりたいと思った」


「……ウタク」


「これじゃ不満か?好いているともっと言葉にして欲しいか?」



ウタクは腕組みをして、試すように笑った。

これ以上言葉を求めるならそれなりの代償を頂くぞ、と言わんばかりに。
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