狐に嫁入り!?


手を合わせて目を閉じる。


「どうか、どうか……お願いします……」


もう一度、深くお願いをした。



すると……


神社の木々がざわめきだし、鳥達が飛び立った。


「きゃっ……!」


先ほどまでは静かだった辺りが、

荒れ狂う風に包まれて木の葉と砂が舞う。


立っているのもやっとで、体勢を崩しかけた時……



「その願い、叶えてやろう」



強風の中、確かな声が響いた。
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