狐に嫁入り!?
咳き込んだことで母は目が覚め、苦しさで濡れた瞳で私を見つけた。
「実雨……来てたの?」
一言話すと咳き込む母。
「そうだよ、もう話さなくていいから、ね?」
「清風さん、今日はもう少し眠りましょう」
「実雨……どうしたの?元気ない……ッゴホ」
先生の忠告も無視して母は小刻みに震える手を私に伸ばした。
私はその手をギュッと握りしめる。
「どうもしないよ?私、元気だよ」
「ごめんね……私が、働けないから……実雨にいつも無理させて……」
「そんな……!!」
そんなことないよ!
なんで自分を責めるの!?