狐に嫁入り!?
怒りじゃない感情で体が熱くなるのを感じると同時に、
ウタク相手に反応してしまう自分の心臓が憎らしくなる。
「別に……叶えてくれるなら誰でもいいけど……」
「お前に誰でもなんて選択肢あるわけないだろう?お前には俺しかいないんだよ」
ウタクしかいない!?
……そんな人生ヤだよ!
「でもウタクの家来が叶えてくれるなら、お嫁に行かなくてもお参りしてればいいんだもん!」
断然家来様に頼るよ。
「お前は本当に今まで母親の体調をちゃんと見てきたのか?」
「もちろん。毎日お見舞い行ってるし」
「なら体調がいい日と悪い日があることくらい、ちゃんとわかっているだろう?」
ウタクに言われてハッとした。