命の花
「ローズ、火気がすごい勢いで広がるのは目に見えている。じきに他山の神様が駆けつけてくれるかもしれない、でも」

「神様付きじゃない俺たちじゃ、相手にして貰えないだろう。ここはイグニス様を信じてお手伝いしよう。君が唯一、得意とする力で」

「おれさまはローズじゃないし……おれさまには誰かに期待されるような大それた力はない」

 すると風精たちは一勢に彼につかみかかり、一番年かさの風精が天へ祈った。

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