命の花
 言われるまでもない。

 ロージリールが巻物に触れるとぴりっとしびれが走った。

 ハッとして見つめ返すと、その風精は侮蔑の意味をこめてはっきりと言った。

「この役立たず。巻物にも拒絶されていやがる」

「……っにおっ」
< 130 / 171 >

この作品をシェア

pagetop