君の隣。

私は
長谷川君に腕を
グイッと引っ張られ、
席に座らされた。



「なんで?
当たってるのに。」


「座れって
言われてんじゃん。」


「え…そうなの?」



長谷川君は
小声で
『嘘だろ…』と
呟いている。


「英語も苦手なの?」


「うん。
テスト基本0点。」



「…信じられない。」


「わかんないから、
会話にならないっていうか…。」



「実際、会話
めちゃくちゃだったしな。」


「…やっぱりか。」


「こんど俺ん家来い。
教えてやる。」


「本当に?!
ありがとう!」



長谷川君の家、
どんな感じかなぁ…。



結局、
授業は何も頭に入らず
今日1日が終わってしまった。

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