君の隣。

今日は結局、
サーブの練習だけで終わった。


今日長谷川君が
打ったサーブは500本。

そのうち、
私は200本打ち返した。


「疲れたーっ!!」


「明日はラリーをしようかな。」


「ラリー?」


「打ち合いみたいな。」


「え…面倒…。」


「でも、やれば出来るじゃん。」


「今日はいつもより頑張ったから。」


「いつも頑張ればいいのに。」


「えー。絶対嫌だ。」


「やれば出来るじゃん?
やらないから出来ないんだっつーの。」


「だって面倒だもん。」


「お前、一生馬鹿のまんまだぞ?」


「いいのっ!」


違うんだよ、長谷川くん。
やらないんじゃなくて
やりたくないの。


だって、私が平凡な
女の子になっちゃったら
構ってくれなくなっちゃうでしょ?

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