君の隣。


それからというもの、
僕は2人がほしくて
仕方なかった。


縁ちゃんは恋人に。
長谷川はテニス部に。


だから戦った。
自分の手で
2人を手に入れるために。


でも負けた。


『one who runs after
two hares will catch neither.』

(二兎を追うものは一兎をも得ず)


同時に2つのことをしようとすると
結局は1つも得られない。


あぁ。
こういうことだったのかと
初めて実感した。


「君たちの事は
あきらめるよ。」


僕は1つの人生に
終止符を打った。


そしてまた
新しい人生を歩み始める。


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