君の隣。
*    *    *

「か、勝った。」

たったの3点差だったけど
勝ったことに変わりはない。

安心すると力が抜けて
俺は地面にしゃがみこんだ。


あぁ、俺
結構限界きてたんだな…。


こんなに本気出したの
始めてかもしれないな。

どうしても
伝えたかったんだ、
俺の気持ち。

そして知りたかったんだ。
お前の気持ち。

俺は知ってた。
俺のために「ありがとう」
って言ったとき
ずっと涙をこらえてくれていたこと。

「好きだよ。
 長谷川君のこと。」

また、綺麗な涙が
1粒落ちた。



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