君の隣。

あれ…
叶汰…?



ふと叶汰を見てみると
すごく苦しそうな
顔をしている。


どうしたの?
苦しい?


握られた手に
力がはいる。

叶汰はうなる。
冷や汗をかきながら、
苦しそうに。


私は近くにおいてあった
タオルを手に取り
叶汰の汗を拭く。


こんなに
うなされて寝てる人
初めて見たよ…。


叶汰が握っている手を
両手で包み込んだ。


「叶汰。
そばにいるよ。」


「大丈夫。
そばにいる。」


何度も話しかけた。

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