君の隣。
【前期中間テスト②】
次の日。
叶汰は普通に
学校に来た。
「もう、大丈夫?
声、出るの?」
「昨日はぐっすり寝たから
大丈夫だ。」
「…よかったー…。」
「俺がいなくて
寂しかったんだろ?」
「別に…そんなんじゃ…。」
「図星。」
「…寂しかったよ…。
本当は。悪いのっ?」
「全然。てか…嬉しい…。」
叶汰がボソッと
呟いた。
本当は聞こえてたけど、
「えっ?何?
もう一回!」
と意地悪してみる。
「…もう、いわねぇ。」
「えー。けち。」
「聞いてないのが悪いんだ。」
「声が小さいのが
悪いんだよー?」
この、いつもの
くだらないやり取りが
すごく懐かしく思える。
「で、プリントは?」
「そう、良くぞ聞いてくれた!!」