我が家の王子サマ*
居間につくと、
お母さんはよほど機嫌が良いのか、
料理をしながら鼻歌を
歌っていた。
「お母さん、」
「んー?」
「明日、誰か来るの?」
すると
待ってましたと言わんばかりの顔をした。
「うん、来るよ〜♪」
なんか、語尾に゙♪゙がついてるんですが……
「誰?アキ姉ちゃんとか?」
アキ姉ちゃんとは、
あたしのいとこで24歳。
専業主婦でもあり、
二児の母でもあり、
あたしのよき相談相手でもある。
「違うわよ〜♪お母さんの幼なじみの息子さん♪」
は?
てか、あたしの面識のないひと??
「あ、そうなんだ。じゃあなんかお菓子とか買ってこようか?」
一応、知らない人でも
来客はもてなさないと。
「あ、でもその前に、部屋を片付けてくれない?♪」