歌姫(仮)
「じゃあプリンおねがいします」
『わかった。結衣を部屋に連れてったら買ってくるから』
城田さんの車まで運んでもらい乗り込んだ。
あー、
頭がジンジンする
耳の下が熱くて熱の高さを物語っている。
マンションに着いて城田さんがプリンを買いに行ってくれた。
忙しいのに申し訳ないなっ
『結衣買ってきたから食べて薬飲んで寝れるだけ寝て』
そう言ってペットボトルの水と薬とプリンをベッドの横に置いた。
「ほんと、ごめんなさい」
『いいよ。誰だって風邪くらい引くから』
冷酷な城田さんが珍しく微笑んだ。
あたしはプリンを食べ、薬を飲んで眠りについた。