悪い女-side廉-

向かったのは俺の住むアパート。築7年だから割と綺麗。じゃなくて、あー、面倒くさい。


ベッドに茜ちゃんを押し倒して、至近距離に絡んだ視線に移る俺に満足する。



「…分かんない?」



分かれよ、鈍感女。



「廉?」


茜ちゃんの瞳が揺れる。



シングルベッドの上で馬乗りになれば、挑むように睨みつける茜ちゃんに、それでもジワジワと別の感情が沸き上がってしまう。


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