悪い女-side廉-
茜ちゃんの首筋に無数のキスを落とす。
心底、ムカついてるじゃん、俺。
淡泊で、素っ気なくって、自分の魅力の価値を知らない目に、
「茜ちゃん、駄目でしょ?」
俺以外、映したくない。
「…なんで、廉にそんな事」
茜ちゃんの声が震えて、やっと沸き上がってきた『何か』を理解する。
「だって俺のだし」
「え?」
「茜ちゃんは俺の」
愛しい、とそう思う。
「うるさい口」
黙れよ、拒否するなら何も言うな。