悠久の島
中心を目指しても空高くには

庭園なんてものが存在しない

神話として語り継がれた歌は

詩でしかなかったかのように

信じていたものは何だったのか

「先が見えない不安なんかで、今ここで立ち止まってしまうの?」

あたしは心に言い聞かせた

そろそろ体力の限界が近づいてきている

幼い赤ん坊は生命力も体力もわずかで

誰かが守らないと零れ落ちそうなくらいだ

「苦しい、だけど・・・」

だけどまだ飛び続けなきゃと

今にも羽ばたくのを止め落下しそうな勢いで

たどり着く気配もない雲の中

気づけば羽を休める場所を探していた
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