悠久の島
疲れた あたしはもうこれ以上進めない

大きく開いていた羽も だんだん縮こまってきた

もう どれくらい飛んでいるのかしら

後ろを振り返ってみた 思い出の島はもう見えない

進んでいることは実感できた

前を向けば 確かに光の柱はだんだん大きくなっている

まだ諦めてはいけない あたしはまだ飛べるのだもの

そう思ってから 先ほどまで落ちていた速度も

だんだんと速さを増していった

あたしには 光の柱しか見えていない

そのまま飛んでいけば必ず到着するのだから

あたしは無我夢中に ただ目指しているだけだった

すると どうだろう

光の柱は もうすぐ目の前

もうひと息だと あたしは思った
< 26 / 53 >

この作品をシェア

pagetop