悠久の島
真っ直ぐにそびえたつ 塔を垂直に上がっていく

今まで光の柱ばかりを見ていて 気がつかなかった

ちょうどあたしは 世界の中心点である

塔の真下にいたのだ 気づいたのは塔の半分くらいを過ぎた時だった

そして 天辺を越えた時 下を見た

そこには 夢で見たような光景が広がっていた

英雄達と男の戦いである・・・

もうすでに災厄は始まっているのだ

今見た 光の球体は 亜人の魂だったのかもしれない

英雄達が消えていくのを見た後

真上に見える庭園を目指し 突き進んでいった

しかし あたしの羽はどうしてか

こういう時に 役に立たない

光の柱から降り注ぐ 強風に負けてしまう

近づけば近づくほど はじき返されてしまう

「もう少しなの、もう少しと言う所なのに、どうして。」

少女は 真下を見た

すると そこには・・・
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