ラブファイター
今の声、あたしのじゃない。
ゆっくり振り返るとそこには…
椎名くんの姿があった。
びっくりして顔を見開いていると、
「なんだ、お前等一緒に居たのか?」
楽しそうに口元を上げて、ニヤニヤと笑っている先生。
いっ一緒に!?
「違っ---っ!」
「居たよ?」
あたしの言葉を遮って、軽いノリで”居た“という。
ざわざわと教室が急にうるさくなった。
女子の視線が怖い…
“誰よ、あんた!”
“椎名くんのなんなのよ”
とでも、言いたそうなみんなの視線。