ラブファイター


あたしの言葉を不信に思ったのか、あからさまに疑った顔をしている。

ヤバい…

変に思われたかな?

でも…

「お、お礼がしたいんです…!」

手に力を入れながら必死に訴える。


そんなあたしを見て、ぶはっと笑い声が聞こえた。
驚いて顔を上げると、優しく笑ってる彼がいた。


「そーいうことか!俺は椎名和泉。そっちは?」

「長谷川美玲です。本当にありがとうございます」

「おう。んじゃあな、美玲」

今度こそ、本当に走って行ってしまった。


雨の日に…

優しくてかっこいい王子様と出会ってしまったのです。




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