ラブファイター
下駄箱まで来た時だった。
「そういえば…さっきの話ってなんだ?」
「あ…え、っとね」
何処から話そう。
ーガタンッ
だ…誰かいるの?
「ここじゃ、ちょっと話せないからきて」
あたしは2人を裏庭に連れて行った。
ハァハァとあたしの息はきれているのに、平気そうな2人。
「あ…あの、ね」
説明したいのに言葉がでてこない。
言ってしまったら、2人が離れて行きそうで…
怖くて…
言葉がでてこない。
「あ…あの」
「ねぇ、美玲?」
急に名前を呼ばれて、思わず目に溜まっていた涙がこぼれ落ちそうだった。
「あたし達は、美玲を裏切ったりしないよ?だから、正直に話して欲しいな。」
優しく微笑んでいる凛と麻由を見て、あたしはさっきのことを素直に話した。
いつの間にか、あたしの目からは溜まっていた涙がこぼれ落ちていた。