ラブファイター



「なーんだ。そんなことかぁ」

「そ…そんなこと?!」


凛と麻由にとったらそんなことなの?!
あたしにとったら一大事なのに…


「人を、椎名を真剣に好きになったってことだろう?」

「…うん、ぐすっ」

自分の顔が真っ赤になっていくのが自分でも分かった。



「憧れの人なの…っ…それで…っ」


あたしの目から止まらないほどの涙の粒がこぼれ落ちる。



「…っ…あたしの…初恋…っ…の人…っなの…っ!」


「「そっか」」

他の人なら、馬鹿にして笑うことを凛と麻由は真剣に聞いてくれた。

優しく…抱きしめてくれた。


「応援するから!」

「-っん」

「美玲なら、大丈夫だから」


「…っ…うん…っ」


あたし達は3人で抱き合って泣いた。



まさか、
この会話を誰かに聞かれてたなんて知らずに…









< 54 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop