ラブファイター
「なーんだ。そんなことかぁ」
「そ…そんなこと?!」
凛と麻由にとったらそんなことなの?!
あたしにとったら一大事なのに…
「人を、椎名を真剣に好きになったってことだろう?」
「…うん、ぐすっ」
自分の顔が真っ赤になっていくのが自分でも分かった。
「憧れの人なの…っ…それで…っ」
あたしの目から止まらないほどの涙の粒がこぼれ落ちる。
「…っ…あたしの…初恋…っ…の人…っなの…っ!」
「「そっか」」
他の人なら、馬鹿にして笑うことを凛と麻由は真剣に聞いてくれた。
優しく…抱きしめてくれた。
「応援するから!」
「-っん」
「美玲なら、大丈夫だから」
「…っ…うん…っ」
あたし達は3人で抱き合って泣いた。
まさか、
この会話を誰かに聞かれてたなんて知らずに…