ラブファイター


「黙ってちゃわかんないよ!ちゃんと話して」

凛が必死に麻由を揺らす。

「答えてよ…」


涙目になりながら、凛は揺らすのを辞めた。



「そーだよ」

沈黙の後、麻由が急に口を開いた。


「…え?」
凛は信じられないって顔をしていた。
悠斗は呆れた顔をしていた。


「ごめんね、凛。ずっと嘘ついてた。脅されたなんて嘘。作り話よ」
「…う、そ…」

「悠斗に脅されてなんてない。むしろ」

「やぁ!やめて!!」

麻由の話を遮るように大声を上げた。


「嘘なんでしょ?本当は…」

「あーもーウザいな。」

いきなり口調が変わった麻由。


「悠斗を利用したのはね、私。あんたなんか…あんた達なんか友達だと思ったこと1度もない」

そのまま、麻由は走り去ってしまった。



あたしは…あたし達は地面に崩れ落ちて、ただ泣き崩れた。



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