〜大切な物〜
後輩
実はあたしは
達也に会う前に
友達何人かに電話した

「達也と公園で
会うから後できて」

みんなは

「わかった!
絶対行くっ…!
気ぃつけてな…!」


みんな本当に
優しい…


あたしが
何発か達也に殴られた頃

友達が何人かで来た。
先輩も
来てくれていた。


「達也!
やめろッて!
女殴るとかあかんわ!」

治人が言った。

「うっせぇ…
美也が冷めた態度やからムカついたんじゃ!」

あたしは
その後ろで
親友の由佳に
背中をさすってもらってた。堪えてたものが
一気に込み上げる…

痛みが広がってく

「由佳…はぁ…」

「美也?大丈夫だよ」

「…ありがとう…」

いつもいつも
支えてくれるのは
友達だった。

本当に本当に
ありがとう…

心から溢れる…


その後あたしは
達也からの連絡を
すべて無視した。

電話もメールも。

すべて知らぬフリを
していた…


それが
これから後輩の
エリカに災いを運ぶ
なんて知るよしも無く


せれから何日か
たったある日…


………♪〜♪

嫌な着信音が
また鳴る…

達也だ…。

メールを開く…

開くあたしの目には
残酷な言葉…

「え………」

あたしは言葉を
詰まらせた

「美也が
こんかったから
エリカを犯した。
美也が…
美也のせいやで!」


実は
あたしはこの日
達也に呼び出されていた

「明日公園に来い!絶対来いよ!」


その瞬間
あたしの手の中で
携帯が震えた


エリカだ…
エリカからの電話

あたしは急いで
ボタンを押して
電話に出た。


「もしもしっ!えりか」

「先輩…」

エリカの声は
涙に濡れていた

「エリカ…エリカ…
ごめんな…あたしのせいだ…」

あたしはとにかく
謝った
謝ってすむ問題なんかじゃないのに…
謝る事しか出来なかった

「先輩…」

「ん?」

あたしの声も
震えてる

「先輩に何もなくて
よかったです…
本間に本間に
……よかったです…」

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