〜大切な物〜
あたしの携帯代が
高くなった事で
あたしは雅との
連絡を減らした。

その事が
貴方を闇に放り込んで
いってるとも
知らずに…

受信
「美也さぁ〜他に好きな奴いるんだろ?」

たまに雅が聞く。

返信
「は?何いってんの?
いる訳ね〜よ」

受信
「ど〜だかね〜…」

返信
「何が言いたいの?」

受信
「別に〜…」

あたしは返事を
返さなかった。
続けたくなかった

そんなある日
2か月ぶりに
雅と会った。

つぶれると噂の
遊園地に…。

雅にタダ券を
もらって二人入った

絶叫系の
乗り物に乗った。

「キャー…
周りの声が響いてた
あたしは
怖すぎて声が
でなかった。

終わったあと
「ぷはっ!…顔が…」
「え?何?」
「ばりオモロかった!はは」 「ふざけやがって!」

バシッ…

恥ずかしくて叩いた

「いってぇ〜…」
「ばあ〜か」

「あっ…薬」
「いいよ飲みな」

雅は毎日
薬を飲んでいた。
何故かはしらない。

その後は
お化け屋敷に入った
さほど怖くなかったが

雅の服にしがみついた
腕に顔をうずめた

“愛してる”
“愛してる”

心が溢れてく…

二人
ボーッと暗くなるまで
話していた。

そして
本日一番楽しみにしてた花火とイルミネーションと
水のショーが
始まった…。

すごく綺麗で
だけど花火の光に
照らされる雅の
横顔が愛しくて
本当は花火なんて
見てなかったよ…


花火も終わり
二人帰り道を歩いた

暗い夜道を歩いて
公園を通り抜けた。

時間は午後9時。
あたしの携帯を開くと
母から何件も
着信があった。

「やば…」
花火の音で
着信音が聞こえなかった

重い指でボタンを
押して電話した

トゥルルル…

母はすぐに出た
電話越しの母の声は
ものすごく怒ってる

「うわぁ〜…」

必死で場所の
説明をした。

母はすぐに
迎えに来た。

「美也っ!」

あたしを呼ぶ
母はすごくすごく
怒ってた

“ゴメンナサイ”

心で謝ってた
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