楽々荘の住人十色
朝の7時。

「松本も懲りないよな~また追い出されちゃって…」

楽々荘の談話室(共有リビング)にて二人の教員がコーヒーをすする。

「俺、廉に嫌われる様な事したかなぁ…?」

楽々荘から大学までの距離は自転車で10分程度。

「あんま、廉の事怒らせないでくださいよ」

大きなあくびをして2階から降りて来たのは廉の隣人。

「おはよ。桐島君、今日は午前中の授業あるの?」

桐島 実春
早阪 廉の部屋の隣人で小学校から大学まで、ずっと同じ学校に進学してきた幼なじみ。

「ないですよ。廉が朝っぱらからミシンがけなんかするから…」

寝ぼけ眼で、三上がたてたコーヒーを飲む。

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