楽々荘の住人十色
右下唇のピアス。
詩音が誕生日に左耳に四つ、右耳に二つの穴だらけの耳を見てくれた。
「もう慣れたよ」
詩音はキスをする時、このピアスの金属が触れた感覚がたまらないと言う。
だから、私は寝てる詩音に必ず帰り際キスをしてその感覚を残す。
「アタシもピアスしたいんだけどなぁ~痛いの苦手だし…」
そう言って牧之原は残骸しか残ってない鍋を掻き回す。
「じゃあ、そろそろ雑炊にしますか」
三上さんは軽くなった鍋を持ち上げキッチンに立った。
「私、もうお腹いっぱいだから牧之原しっかり食べな」
缶ビールの空き缶を手に庭へ繋がる窓を開け狭くて寒い夜空の下へ出た。
詩音が誕生日に左耳に四つ、右耳に二つの穴だらけの耳を見てくれた。
「もう慣れたよ」
詩音はキスをする時、このピアスの金属が触れた感覚がたまらないと言う。
だから、私は寝てる詩音に必ず帰り際キスをしてその感覚を残す。
「アタシもピアスしたいんだけどなぁ~痛いの苦手だし…」
そう言って牧之原は残骸しか残ってない鍋を掻き回す。
「じゃあ、そろそろ雑炊にしますか」
三上さんは軽くなった鍋を持ち上げキッチンに立った。
「私、もうお腹いっぱいだから牧之原しっかり食べな」
缶ビールの空き缶を手に庭へ繋がる窓を開け狭くて寒い夜空の下へ出た。