楽々荘の住人十色
寿司を目の前にして、動揺が隠しきれずお預け状態で畏まる。

「あらためて、お前達に紹介と報告をする!お父さんの恋人でお前達のお義母さんになる真保さんだ」

お義母さん?

「はじめまして、七瀬真保と言います。ごめんなさいね、急に押しかけてしまって」

親父にはもったいない程、気品に溢れた女性。

「えっと…僕は長男の実春です。そっちの真っ黒いのが次男の美睦で、こっちが三男の海波です。」

真保さんは、一人一人の顔を確認するとにこやかに笑った。

「お茶入れてきますね」

その場から立ち去りたい一心で台所へ逃げた。


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