楽々荘の住人十色
いつか悟を暗室に閉じ込めてやろうと企みながら帰ると寮の前に一台の軽トラック。

荷物の運び込みをしてるのは、知らない男の子と修復専攻の実春君こと、春ちゃん。

「春ちゃん、何か手伝おうか?」

狭い玄関から大きめのソファを入れようと奮闘中。

「ありがとう、じゃあ、そこの段ボールを秋ちゃんの部屋の隣まで頼むよ」

ずっと空き部屋だった私の部屋の隣についに隣人がやって来る。

いつも3~4Kgある三脚やカメラを運んでるせいか段ボールも飄々と持って上がれる。

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