楽々荘の住人十色
階段下じゃ、見兼ねた三上さんが運び込みを手伝ってる。

「あの、荷物ありがとうございます。」

玄関前に詰まれた荷物よりも背丈の高い影が私の横に立つ。

「いえ、今日からお隣りさんなんだし気にしないでください」

と見上げると、春ちゃんの知り合いとは思えない感じのイケメン。

「カッコイイ~…」

私の治さないといけない何でもすぐに口に出してしまう癖。

「あ、私、隣の部屋の牧之原秋穂(まきのはらあきほ)です。学科はビジュアルデザイン科」



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